『平喜屋』平喜酒造などがつくるハイクラスなお酒も角打ち価格で楽しめる

『平喜屋』平喜酒造などがつくるハイクラスなお酒も角打ち価格で楽しめる

酒屋角打ちフェスに出店する酒販店を酒場案内人 塩見なゆ が訪問し、お酒屋さんの魅力や出品銘柄をご紹介するコラム。第三弾は、東京・豊島区、豊島区役所近くの『平喜屋』とその系譜にある角打ち『たちのみ喜平』です。

さて、どんなお酒屋さんでしょう!

こんにちは、塩見なゆです。

今回は池袋サンシャインも近い南池袋に来ています。ここには居酒屋探訪番組などでも紹介された有名な角打ち『たちのみや喜平』があります。かつて豊島区にはいくつもの角打ちがありましたが、いまは数えるほどしかありません。

貴重になった角打ちのひとつ『たちのみや喜平』は、ターミナル駅池袋を行き交う人にとっての貴重なオアシスです。いまも会社帰りの常連さんがふらりとやってきては、立ち飲みで軽く飲んでいく様子が見られます。

実は酒屋角打ちフェスに例年出店している酒販店の『平喜屋』は、『たちのみや喜平』と深い関係があります。

平喜屋について、平喜屋本店長の長島さんにお話を伺いました。

平喜屋本店長の長島さん
塩見
塩見

今日はよろしくお願いします。お酒屋さんの名前は「平喜屋」さんで、角打ちの名前は「喜平(きっぺい)」なのですね。

長島さん
長島さん

当社は静岡の業務用酒販店「平喜」のグループ企業で、グループ内には平喜酒造(岡山)や静岡平喜酒造、浜松酒造(ともに静岡)といった酒造会社もあります。当店はこれらグループ会社の日本酒等の商品を広めるとともに、豊島区・板橋区を中心とした主に飲食店向けの酒卸をおこなっています。

当社のビルの一階にある「喜平」は、もとは小売りスペースだった場所です。その後倉庫になり、遊休スペースとなっていたところを、2000年、当社の社員の提案で立ち飲み店に作り変え「喜平」と名付けました。

塩見
塩見

いかにも都市部の角打ちという雰囲気ですね。20人は入れそうな空間に、酒に関連したポスターやグッズが所狭しと飾られています。

もとは平喜屋の社員だった、喜平のマスター。近隣に勤める人たちから「お父さん」と呼ばれている。
長島さん
長島さん

立ち飲みをはじめた当時の社員は、会社を退職後も喜平を続け、現在は当社の資本関係のない別経営になっています。当社の元社員で長い付き合いがありますし、私自身普段から飲みに行ったり手伝ったりと、変わらぬ関係で続いています。

塩見
塩見

なるほど、そういう関係があったのですね!
試飲会なども開催されているのですか?

長島さん
長島さん

当社の2階にはレセプションルーム(非公開)があり、飲食店様向けの試飲会などが開けるようになっています。ここを使って、お酒のセミナーなどを企画・開催しています。若い世代にお酒の楽しみを伝えていきたいと思っています。

塩見
塩見

酒屋角打ちフェスも若い世代にお酒の楽しみを知ってもらう機会になりそうですね!
当日はどんなお酒を出品するのでしょうか。

喜平 純米大吟醸 雄町の雫
喜平にごり
喜平静岡蔵 純米大吟醸 あか
長島さん
長島さん

当社グループのお酒『喜平(きへい)』を中心に揃える予定です。「喜平 純米大吟醸 雄町の雫」は酒米「雄町米」を40%まで精米した無濾過原酒。「喜平静岡蔵 純米大吟醸あか」は全国鑑評会向けにつくる最高品質のお酒です。どちらも酒屋角打ちフェスでしかグラス売りしない貴重なお酒です。
ほかにも国産ウイスキーなど、当社取り扱い品からいくつか個性のあるお酒を用意します。

塩見
塩見

酒蔵の直売所としての役割もある「平喜屋」ならではの出品ですね!貴重な機会、私もぜひ頂きたいと思います。今日はありがとうございました。

池袋の『喜平』は、ターミナル駅に近いということもあり、多くのファンがいる人気の角打ちです。そんな喜平のルーツとなる酒販店も酒屋角打ちフェスには出店します。全国でも珍しい、酒屋さんが集まるイベントは、酒屋や角打ちについてはもちろん、酒造りについて関係者からお話を伺える絶好の機会ですね!

筆者 塩見なゆ (酒場案内人 / Syupo