『平喜屋』平喜酒造などがつくるハイクラスなお酒も角打ち価格で楽しめる

『平喜屋』平喜酒造などがつくるハイクラスなお酒も角打ち価格で楽しめる

酒屋角打ちフェスに出店する酒販店を酒場案内人 塩見なゆ が訪問し、お酒屋さんの魅力や出品銘柄をご紹介するコラム。今回は東京・豊島区、豊島区役所近くの『平喜屋』とその系譜にある角打ち『たちのみ喜平』です。

さて、どんなお酒屋さんでしょう!

(2024年11月開催に合わせて一部修正)

こんにちは、塩見なゆです。

今回は池袋サンシャインも近い南池袋に来ています。ここには居酒屋探訪番組などでも紹介された有名な角打ち『たちのみや喜平』があります。かつて豊島区にはいくつもの角打ちがありましたが、いまは数えるほどしかありません。

貴重になった角打ちのひとつ『たちのみや喜平』は、ターミナル駅池袋を行き交う人にとっての貴重なオアシスです。いまも会社帰りの常連さんがふらりとやってきては、立ち飲みで軽く飲んでいく様子が見られます。

実は酒屋角打ちフェスに例年出店している酒販店の『平喜屋』は、『たちのみや喜平』と深い関係があります。

平喜屋について、平喜屋本店長の長島さんにお話を伺いました。

平喜屋本店長の長島さん
塩見
塩見

今日はよろしくお願いします。お酒屋さんの名前は「平喜屋」さんで、角打ちの名前は「喜平(きっぺい)」なのですね。

長島さん
長島さん

当社は静岡の業務用酒販店「平喜」のグループ企業で、グループ内には平喜酒造(岡山)や静岡平喜酒造、浜松酒造(ともに静岡)といった酒造会社もあります。当店はこれらグループ会社の日本酒等の商品を広めるとともに、豊島区・板橋区を中心とした主に飲食店向けの酒卸をおこなっています。

当社のビルの一階にある「喜平」は、もとは小売りスペースだった場所です。その後倉庫になり、遊休スペースとなっていたところを、2000年、当社の社員の提案で立ち飲み店に作り変え「喜平」と名付けました。

塩見
塩見

いかにも都市部の角打ちという雰囲気ですね。20人は入れそうな空間に、酒に関連したポスターやグッズが所狭しと飾られています。

もとは平喜屋の社員だった、喜平のマスター。近隣に勤める人たちから「お父さん」と呼ばれている。
長島さん
長島さん

立ち飲みをはじめた当時の社員は、会社を退職後も喜平を続け、現在は当社の資本関係のない別経営になっています。当社の元社員で長い付き合いがありますし、私自身普段から飲みに行ったり手伝ったりと、変わらぬ関係で続いています。

塩見
塩見

なるほど、そういう関係があったのですね!
試飲会なども開催されているのですか?

長島さん
長島さん

当社の2階にはレセプションルーム(非公開)があり、飲食店様向けの試飲会などが開けるようになっています。ここを使って、お酒のセミナーなどを企画・開催しています。若い世代にお酒の楽しみを伝えていきたいと思っています。

池袋の『喜平』は、ターミナル駅に近いということもあり、多くのファンがいる人気の角打ちです。そんな喜平のルーツとなる酒販店も酒屋角打ちフェスには出店予定とのこと。

全国でも珍しい、酒屋さんが集まるイベントは、酒屋や角打ちについてはもちろん、酒造りについて関係者からお話を伺える絶好の機会ですね!

筆者 塩見なゆ (酒場案内人 / Syupo